下ネタを話すタイミング

男子校にいた頃、下ネタを話すタイミングにはあらゆるところに転がっていた。周りのありふれるもの、ことを下ネタの定番の言葉にいかにつなげていくか、という知的な過程に僕は興奮し、ことあるごとに下ネタをぶっこんでいたと思う。

 

インターネットの情報だけを頼りに、周りと語り合ったものだ。童貞をちゃんと卒業して定期的にしている人なんてほぼ皆無だったわけだし(一回だけした、とかは少しいたのだ)想像力を目一杯働かせた。

 

だけども大学に入り、下ネタをぶっこむことができなくなった。女性の方々がいる前では畏れ多くてできない。いる前、というのは空間を少しでも共有している場合が該当する。もしかしたら聞こえちゃうかも、と思ったらアウトだ。

 

下ネタが女性陣を不快にするのかしないのか、想像で考えることしかできない。なぜなら、下ネタがOKかどうかを聞くことさえも、下ネタの一部と自分は考えるからだ。

 

だから、守りの姿勢で下ネタを全く話さないのである。全く話さなければ彼女らを不快にさせることもないだろう。

 

このような女性への下ネタに対する恐怖心めいたものが自分の中にある。この恐怖心はなくなるのかなくならないのか。完全になくなってセクハラをかますのは勘弁だが、軽い下ネタでみんなを笑顔にできるスマートな男に憧れている。

 

一つ確かなことがある。大学生になった高校同期たちはあの頃の可愛げのある下ネタは言わない。あるのは生々しい猥談である。