バレンタインチョコレート
皆さんはバレンタインチョコレートをもらったこと、もしくは渡したことをあるだろうか。家族や部活、職場の同僚からの義理チョコに始まり、好きな人に渡す本命チョコ。日本の製菓メーカーの策略のもと、多様な関係性の間で二月十四日にはチョコレートが受け渡しされている。
元男子校生の脳内の辞典を引くと、
名:バレンタインチョコレート
①交際していない女の子から純粋な好きの気持ちから渡される本命チョコレート
②二月十四日に授受されるのチョコレートで①に該当しないもの
と書いてある。
ひん曲がっている。小学生時代は、誰からも告白されず、当然本命チョコを貰わずに卒業。イケメンのサッカー少年の友達を羨ましがり、そのまま中高一貫の男子校に入学した僕にとって、①の意味でのバレンタインチョコレートは特別なのだ。
中高6年間の間は、みんなで傷を慰め合うように二月十四日にはチョコレートを送り合っていた。僕も、高校二年生の時には同期200人分のチョコ棒をドンキで買い、ばら撒いた。
僕からチョコをもらいにチャレンジしたこともある。中学の修学旅行はたまたまバレンタインデーの日に被ったので、旅先で街ゆく女の子に声をかけた。「チョコください!」結局もらえなかったのだが、、、。
時は過ぎ、大学に入学して彼女ができた。一年生のバレンタインはその子からチョコをもらい、これがいわゆる本命チョコか、と感動した。①には該当しないが、とても嬉しかった。
今の彼女と付き合う限り、①の意味でのチョコをもらうことはもうないかもしれない。それはすごい寂しい気もする。でもそれでいいのだろう。