青臭い

京都関ヶ原名古屋旅行一日目である。今日は京都の名所をいくつかまわった。

 

京都の観光名所の多くは京都市にある。移動は地下鉄もあるが、市バスが便利である。初乗り230円からだがそこそこ移動できる。

 

さて、その市バスについての小話である。最終地点までいっても変わらず230円の路線と、徐々に値段があがる路線がある。前者は乗る際にICカードをタッチしなくてよく乗車口に読み取り機はないが、後者はタッチする必要がある。

 

京大のあたりから京都駅へのバスに乗った際は、後者のタイプだった。京都駅に到着して、他の乗客が降りるのをまっていると、外国人観光客と運転手が話しているのが聞こえてきた。話している、というよりは、外国人の彼が英語で質問し、運転手はひたすらに同じ英単語を繰り返している。

 

どうやら彼は乗るときにタッチをしていなかったので、運転手がどこからバスに乗ったか聞いているのだ。彼は何を言われているかわかっていない。結局、運転手は最大区間乗ったと仮定して決済してしまった。

 

彼はバスから降りたあとも運転手にどういうことが聞いているが、先程と事態は変わらず、諦めてバスを降りてきた。

 

なんだか、見ず知らずの土地に来てぼったくられている彼が不憫で、運転手の意図と運賃の仕組みを話した。彼は納得したそうで、乗るときに、読み取り機があれば、つぎからICOCAをタッチする、と理解したくれた。

 

運転手の判断もいたし方ないと思う。外国人の後ろには沢山のまだ降りていない乗客がいた。だから、誰が悪いというわけでもないと思うのだが、自分が彼に事情を話さないことは何だか嫌だった。

 

理解してもらえたときは嬉しかったし、英語の練習にもなった。本当はただの青臭い正義感なのだが、自分に益があったと思うことでその臭み消しとする。